カーボローディングの正しいやり方【実体験も含みます】
よく聞く「カーボローディング」
レース前やエネルギー切れを防ぎたいときなどに行うことが多いです。
では、その方法と実体験も含めて解説していきます。
カーボローディングとは
「カーボ=炭水化物」
カラダを動かす際のエネルギー源となる糖質(白米やパスタ、うどん、パンなど)を出来るだけ体内に溜め込みやすくする方法。食事戦略のひとつでもあります。
通常、食事から体内に取り込まれた糖質は筋肉や肝臓にグリコーゲンとして溜め込まれ、カラダを動かす時に使われる血中のグルコースが枯渇すると貯蔵していたグリコーゲンが血中に放出されグルコースになってエネルギーとして使われます。
長時間動き続けるようなスポーツの場合は特にエネルギー消費が激しいので、終盤になるにつれてパフォーマンスレベルが低下してきます。それを出来るだけ抑えるためにカーボローディングを行うことによって、筋肉および肝臓へ約2~3倍のグリコーゲン貯蔵が可能となります。
カーボローディングを行うタイミングと方法
レースや大会の約1週間前から行うのが一般的とされています。
1週間前~3,4日前まではタンパク質と脂質を多め、糖質を少なめ。
3日前~前日まではタンパク質と脂質は通常通りもしくはやや少なめ、糖質を多めに摂取する。
糖質といっても、なんでも摂取すればいいというわけではありません。菓子パンやケーキに使われている砂糖は消化されるのに多くの酵素分解を必要とします。なので、例えばイモ類や白米、玄米、うどんなどから糖質を摂取するようにしましょう。野菜(特に穀物類)も意外と糖質を含んでいますから野菜を多めに摂取するのもいでしょう。
(※余談ですが、生野菜よりも少し湯通ししてアルデンテ状態にしたほうが消化吸収に時間の短縮にない消化器官への負担も軽減されます。面倒であればレンチンで蒸し野菜にしてもいいでしょう(ビタミン類が壊れない程度に)。あと、当たり前ですが、しっかり咀嚼することも大切です。胃液の分泌が促されます。)
そして、前日の食事は普段通りで消化の良いものを選びましょう!(1週間前から調子を整えることを優先した方が良いでしょう)
カーボローディングに合わせてトレーニングも意識する
レースや大会の1週間前からは普段もそうですが、ケガや故障をしないことが大前提で心身の疲労を取りつつ、身体に対してある程度の刺激を入れておくことは大切です。
1週間前になったら運動強度を40~50%程に抑えて、時間も短縮していつも以上に集中して取り組んだほうがいいです。どうしても、期間が迫ってくるといつもと変わらないのになぜか焦る気持ちが出てくるといったこともあるでしょう。
ですが、1週間前だからといって、今からやってもさほど変わりませんし、万が一故障などしてしまったら元も子もありません。それよりかは、今までやってきた自分を信じて心身の調子を整える期間にしましょう。完全休養を1日入れてあげるのも策の一つです。こうすることで筋肉などへのダメージの修復が早くなります。
そして、信頼できるカイロプラクターなど、セラピストに心身もケアしてもらうことも大切です。パフォーマンスレベルが格段に違ってきます。身体の調整をした後はその人の身体が自然と治そう、良くなろうとする力が増しますが、薬ではないので本当の意味で良くなるのは1~2日かかります。なので、どれくらいの状態かにもよりますが、できれば2~3日前に受けておくことでベストな状態で当日を迎えれることでしょう。
実体験についてお話します
1週間前からカーボローディングを開始しました。
食事、トレーニング内容については以下のようにまとめました。
朝 | 昼 | 夜 | |
10日前 | プロテイン、ゆで卵×1個、果物 | 茹でささみ×3本、ゆで卵×1個 | プロテイン、鶏胸肉の蒸し焼き(1枚)、キャベツ |
9日前 | プロテイン、ゆで卵×1個、果物 | 茹でささみ×3本、ゆで卵×1個 | プロテイン、鶏胸肉の蒸し焼き(1枚)、キャベツ、果物 |
8日前 | プロテイン、ゆで卵×1個、果物 | 鶏胸肉の蒸し焼き(1枚) キャベツ |
プロテイン、鶏胸肉の蒸し焼き(昼の余り(半身))、ゆで卵入りサラダ |
7日前 | プロテイン、ゆで卵×1個、果物 | 鶏胸肉の蒸し焼き(1枚) キャベツ |
プロテイン、肉・野菜入り炒り卵、サラダ |
6日前 | プロテイン、ゆで卵×1個、果物 | 鶏胸肉の蒸し焼き(1枚) キャベツ |
プロテイン、卵と豆腐メインの煮物(春雨入り)、サラダ |
5日前 | プロテイン、ゆで卵×1個、果物 | 鶏胸肉と野菜のトマト煮(1枚) | プロテイン、鶏胸肉と野菜のトマト煮(半身)、酢の物、豆腐 |
4日前 | プロテイン、ゆで卵×1個、果物、おにぎり×2個 | 豚肉と大根の味噌煮 |
豚肉と大根の味噌煮(昼の余り)、白米(茶碗1杯)、ブロッコリー |
3日前 | プロテイン、果物、牛丼1杯 | 豚の生姜焼き、おにぎり×2個、ゆで卵×1個 | 焼き魚、蒸ジャガイモ、焼き鳥、白米(茶碗大盛1杯) |
2日前 |
プロテイン、果物、おにぎり×1個 |
豚の野菜炒め、おにぎり×1個 | 焼肉(牛肉)、白米(茶碗大盛1杯)、サラダ |
前日 | プロテイン、あんぱん、果物 | おにぎり×2個 | かつ丼、揚げ豆腐、唐揚げ |
実際のある食事の一部の「鶏むね肉の蒸し焼き」
作り方はとても簡単!
コーティング付きアルミホイルに包み、中火で焼き目が軽く付くまで蒸し焼き(約15分)。片面が焼けたらひっくり返して焼き目が軽く付くまで蒸し焼き(約10分)。時間は目安なので焼き加減を調整しながらやってみてください。お好みでチーズをトッピングしても◎味付けは塩・胡椒のみで頂きました。
実際やってみて感じたこと
通常の食事3食に加えて間食としてナッツ類やコンビニでも買えるプロテインバーを食べていましたので、それも合わせると1日5食は食べていました。
ただ、糖質を摂取してなかった時は肉を主食として食べていましたが食事全体の量がやや少なかったかなと感じました。そして、僕の場合、体系でいうとやややせ型タイプ(標準体重より-5kg程)でエネルギー消費型タイプだと思うので、このような人はカラダに蓄えている脂肪量も少ないことも多く、すぐにエネルギーとして使われてしまうので、食事量を全体的に増やして摂取エネルギーを増やすとか、糖質を摂取しない日数を少なめにしてもいいかもしれません(運動量にもよります)。
もともと食事量が多い人は気にする必要もないかと思いますが、1度の食事でさほど多くの量を食べれないという人は普段からも食事を回数多め(小分け)にしてトータルの摂取カロリーを増やしてみてください。
僕のようにプロテインを間食に入れてあげるのもいいでしょう。手軽で腹持ちも良いです。
あと感じたことは、筋肉のハリの減少、体重減少(約-1.5kg)、そして糖質摂取してない時のエネルギー不足感。当然ではありますが、このような状態になりました。
実際レースに出てみての感想
当日、さほどしんどくなかった。体調も良かったし、身体のキレも悪くなかったと思います。
ただ、普段トレーニングしている量のエネルギー消費量に比べて、摂取エネルギーが少なかったのか、身体はしぼれた感じはしたが少し力強さに欠けた部分もあるかなといった感じでした。なので、1日の食事量を普段から意識して増やしていってもいいなと思いました。(トライアスロンは特に消費カロリーが多いので。1日のうちスイム・バイク・ランのトレーニングを行うと約5,000~6,000kcalを消費すると言われています。)
まとめ
レースや大会前に行うのもいいですが、普段からたまに行っておくことで、いざとなったときに身体もスムーズに適応してくれるようになると思います。なにしろ、1度でも経験しておけば、どんな感じになるのかが分かりますから。あとは、その時期や季節にあわせて調整していけばいいと思います。
では今回はこの辺で!